[supermanlady]

寫明2010


ED：supercell


今次都係無cv

＞――PC版『Fate』に引き続き、『魔法使いの夜』でも声優を起用していないとのことですが、
＞その狙いをお教えいただけますか。

奈須　声はやっぱ強いんですよ。ボイスのアリナシで作品の魅力が変わりますから。
でも逆に、プレーヤーにとって理想の声ってあるじゃないですか。それは自分の脳内に
しかない。『月姫』や『Fate』のキャラクターがここまで愛してもらえたのは、最終的に
みんなが自分の理想の声をキャラクターに当てていたからだと思うんです。製作者が
ユーザーさんに“この子に恋をしてほしい”と思うんだったら、声は入れるべきではない。
制作側のイメージを押し付けるべきではないだろうと。このご時勢、ボイスなしなんて
僕たちも怖いんですよ。怖いけど、でも最終的なことを考えるなら、こちらで声を
イメージさせないほうがいい。人間の想像力には敵わないから。

今次由第三身視點描寫

＞――『魔法使いの夜』が、今までのTYPE-MOON作品と異なる点をお教え下さい。

奈須　『魔法使いの夜』を一番楽しんでほしいのは、もちろんこの10年間、僕たちを
応援してくれた既存ユーザーさんではあるんですけど、それと同じくらいにこの4年間で
中学生から高校生になった若いユーザーさんにアピールしたい。“その頃の物語”だから。
18禁を止めて全年齢向け作品にしたもの、その一点です。

こやま　今、中学生くらいの方にもプレーしてほしいですしね。

奈須　また今までは一人称でシナリオを書いていましたが、『魔法使いの夜』では三人称で
シナリオを書いています。これは一人称だと完全に主人公の視点を通した価値観だけで
物語進むじゃないですか。で、その価値観がピッタリはまれば面白いんですけど、
合わなかった人にはプレーするのが苦痛になる。全年齢イコール普遍性、と解釈しています
ので、そこも含めて客観的にゲームを楽しめるよう、三人称にしました。

無分岐點

＞――今回、ルート分岐はあるのでしょうか？

奈須　ありません。ルートを廃止したのは、単純に元々誰かを攻略するというテーマでは
なかったからです。そして『魔法使いの夜』は今までの論法とは別の者、と我々が結論付けた
段階で、選択肢も外すことにしました。正直言って、ビジュアルのベルの選択肢の多くは
言い訳です。ゲームとしての体裁を整えるための。選択肢がシステムに組み込まれ、
選択肢によって展開そのものが変わるゲームならいいのですが。『魔法使いの夜』は
システムでたのしませるものではなく物語を楽しませるもの。言い訳になる選択肢は
必要ないと判断しました。ゲームが待つインタラクティブ性は他の部分で出すべきだろう、と。

橙子

＞――青子以外にも、TYPE-MOONファンが喜びそうなキャラは出てきたりするんでしょうか。

奈須　まぁ、古くからのユーザーは、みんなもう分かってるからなあ……アレが出てくる
ってのは……。あとはそうですね、設定的なニヤリ部分はあると思います。名前のある
キャラクターが出てくるのは現状ないですけど。