「有頂天家族」はP.A.WORKSが構想4年という月日を費やし、総力を結集して制作しているアニメーションである。
無論、監督以下ほとんどのスタッフがこの本社に集結している。
ならば、その姿を伝えることこそ、我が使命ではなかろうか。
そんな想いに到り、久しぶりに筆を執った次第である。
申し遅れましたが、有頂天家族でラインPを務めます相馬と申します。
以後、よしなに。
さて、世間がごーるでんうぃーくなるものに浸る中、
私はというと、ひたすら最終話のコンテが上がるのを待っている。
「あぁ、早くコンテが読みたい」と呟いてみても、監督は「しばし待て」である。
もう、こんな生活が始まって1年以上が経つ。
監督の吉原正行はこの作品のコンテを全部で9話分も書いているのだ。
それは現在のTVアニメの作り方としては信じがたい事であり、この作品に賭ける熱意でもある。
だが待て、しばし。
最後の一本が上がらないのである。
しかし、私には分かっている。
必ずや監督はこの最後の壁を乗り越え、憔悴しつつも微笑みながらコンテを渡してくれる事を。
だから、ひたすら今日も待つのである。
誤解しないで頂きたいが、決して、ただ待っているだけではつまらないので日記でも書こうとか思った訳ではない。
これはれっきとした仕事なのである。